あれは、福島からの一通のメールでした。
この時初めて東日本大震災の年に熊本から支援を受け、熊本地震の時には雪まつりで熊本城を作り復興を祈った町があることを知りました。
福島県奥会津郡只見町でえごまの栽培をしている企業「げんき村」からのメール。只見のえごまを使って、Ladybugに石鹸を作ってほしいというご依頼でした。
豪雪地只見は、雪崩が起きると春が来たサイン
只見町とやり取りをするうち、私の心は只見の自然に鷲掴みにされ、気が付けば東京から列車を乗り継いで、奥会津只見に向かっていました。4月始めの車窓。熊本では桜の季節が終わりさまざまな木々が芽吹き始めた季節でしたが、北上するほどに季節が逆戻りし、只見では溶け始めたばかりの雪が私を迎えてくれました。
厳しい自然環境の中作られた雪食地形、雪解けを待って顔出す福寿草、豪雪地ならではの人々の工夫から生まれた家々、春の訪れを喜ぶ人々の笑顔、そして「食べれば十年長生きできる」といわれる「じゅうねん(えごま)」を育てる人々―――私にとって全てが美しく、ここに立っていることが喜び以外のなにものでもない感情に包まれていました。
酸化しやすいえごま油をどのような割合で入れるか、えごま圧搾後の粉末をいかに模様として見せるか、えごまという素材を生かすために香りをつけるかつけないか…4月に只見を訪れてから数か月。試作を重ねて重ねて、げんき村とのイメージもすり合わせてようやく納得のいく石鹸を作ることができました。
えごま油にはオメガ3脂肪酸が豊富で、肌の炎症を抑える効果があります。えごま油と圧搾後のえごま粉末も加えて、汚れ落ちの良い肌への負担が少ない石鹸です。
只見の人が待ち焦がれた優しい春色、山々に囲まれた風景をえごまで表現。白いパッケージはもちろん只見の雪をイメージ。美しい豪雪地只見を想像しながら泡立てていただけると幸いです。
1,200円(税別)
オリーブオイル、馬油、米油、水、パーム核オイル、パームオイル、水酸化Na、えごま粉末、えごま油、精油(シトロネラ、ゼラニウム)、酸化鉄
100g
「えごま」石鹸を買う